3 月 8 日 (土) 朝、ホテルの部屋で目を覚ますと雨の音がする。かなり激しく降っているようだ。「またかよ」と思う反面、すぐに止んで晴れ間が見えてくるのではないかという淡い期待も抱く。前回、ムブロ湖へ出かけたときも公園までの途上はずっと雨だったが、到着する頃には雨が上がって晴れてきた。今回はどうだろう。外へ出てみるとその淡い期待も押しつぶされてしまうくらいどんよりとした雲に覆われた空が目に飛び込んできた。少し光が通りそうな薄い雲の明るいところがどこにもないのだ。ホテルを後にし、その沈鬱な雨模様の中へと入って行った。 ムバララの街を出てから 30 分ほどでサンガに着く。かつてドイツが獣医ラボを整備をしたが、その後、全ての機材を売り払われてしまったという町だ。雨はまだ強く降り続いている。ここから国立公園の Sanga Gate へと続く道が分岐しているはずなのだが、どこを右に曲がればよいのやらわからず、前回と同じ道を通って Nshara Gate へ向かうことにした。すると急転直下、向かう先の雲に光が差し込みはじめ、ゲートに到着する頃には雨が小降りになってきた。公園内に入ると、雨はほとんど気にならなくなった。まだ曇ってはいたが、どんよりと重かった雲はその歩みを速めている。前回と同じだ。すぐに晴れ間も見えるようになってきた。日頃の行いが良いのか、自分が晴れ男のせいなのか。