Murchison Falls National ParkPart 2 (地図を見る)

3 月 21 日 (日) 午後
      サファリを終えた後、ホテルへ戻って朝食を食べ終えると既に 11 時をまわっていたので、昼食は各自食べたい人が適当に取ることにして、しばらくは自由時間とし、午後は 3 時からカジンガ運河のボートサファリを楽しんだ。船は2 艘係留されており、1 艘には豪華なソファーとテーブルの上にはシャンペン・グラスが用意されていた。我々の船はもちろんその隣に係留されていた方だ。集まったのは全部で 8 人。この船にはもちろんシャンペンこそなかったが、それなりにきれいでゆったりとしており、乗り心地も申し分ない。何と言っても主役は動物と鳥たちなのであるから、ボートの装備やサービスの善し悪しはあまり関係がないだろう。ボートは対岸沿いにまずはジョージ湖方面へ、そして後半は逆にエドワード湖方面へと向かった。岸部近くにはカバやバッファローが群れ、また多くの鳥を観察することができる。特に大型のサギ類が目についた。また漁村であカジンガ村近くではちょうど漁に出かける漁師のボートと併走することになり、ちょうどいい被写体になってくれた。ムウェヤに戻ったのは 5 時半で、ちょっと遅くなってしまったが、その後は地殻変動時のマグマの噴出によってできた湖を見に行くことにした。

African Buffalo


Yellow-billed Stork


Hippopotamus

Hippopotamus

Elephant

Nile Crocodile (ワニは抱卵する時の温度が高いと雄、低いと雌が生まれるという。本当だろうか?)

Hippopotamus

African Buffalo


Pink-backed Pelican

カジンガ村の漁師


Hippopotamus

African Fish Eagle


      夕方になってしまったが、カトウェを目指して出発する。カバトレのメイン・ゲートまで行き、左折して今朝とは反対方向へ向かう。途中、おそらく200 頭くらいはいるであろうと思われるアンコーレ牛の群と遭遇した。国立公園の中でこんなに大きな家畜の群を放牧してもいいのだろうか。しばらく行くとムニェニャンゲ湖というへんてこな名前の湖が見えてきた。ここにもペリカンだかフラミンゴのような鳥が群れている。カトウェ湖はもうこのすぐ先である。予想通り、カトウェの町を抜けると湖が見えてきた。今朝行ったブニュンパカ湖と同じく、塩田のような囲いが作られている。車を停めて表に出ると、物珍しげにガキどもが寄ってくるのはいずこも同じだ。湖へ降りる道を聞いたらゲートで金を払うんだと言う。どうして湖へ行くのに金を払うんだろうか。わけがわからない。千葉君は子供たちと車座になり、何やら話を始めた。古山君と牧本さんは汚いボールでサッカーを始めた。収拾がつかなくなりそうだったので、みんなを車に乗せ、ガキどもの言うゲートとやらへ行ってみることにした。すると確かにゲートがあるではないか。まんざらウソをついていたわけではないのだ。料金所みたいなところもある。きっと近くにある塩の精製工場が管理をしているのだろう。しかし誰もいない。ところがジェリ缶を自転車に積んだ人が湖の方からやって来るので立ち入り禁止ではないはずだ。というわけで我々は車を残し、歩いて湖まで行ってみることにした。
      塩田だと思っていたのはどうもそうではなさそうだった。というのも湖の水は工場排水のように汚く、とても塩を採れるようには見えなかった。夕方のオレンジ色の光を浴び、湖はそれなりに美しく輝いてはいたが、特にこれといって興味をそそられるものもなく、この畦で作った四角い囲いはいったい何のためなのだろうかという疑問だけが残った。 6 時を過ぎてしまい、公園のゲートがいつ閉まるのかわからなかったので不安になり、そろそろ引き上げることにした。ゲートへ向かう途上でゾウの親子 3 頭に出くわした。町へ続く道路沿いにもゾウが現れるとなると、夜など酔っぱらってフラフラ歩けないだろう。国立公園内に住むのも大変である。そういえば今朝、ライオンを見た後で、ロッジへ戻る途中、さほど離れていない場所でテクテクと歩いている人を見かけて驚いたのを思い出した。

アンコーレ牛の群れ


Lake Katwe

集まってきた近所のガキに湖への降り方を聞いた。


早速寄ってきた近所のガキと

Lake Katwe


Lake Katwe

3 月 22 日 (月)
      最終日、チンパンジートレッキングに参加する予定で、7 時半までに現地へ来るように言われたので今日も6時半起床。若い男連中 3 人は今朝、 2 時頃からワールド・ベースボール・クラシック (WBC) を見ていたようでほとんど寝ていないらしく眠そうだ。昨日と同じルートをたどってキャンブラ渓谷へと向かう。ちょうどニャムヌカ湖を過ぎたあたりで朝日が昇り始め、平原に光が差し込みモノトーンの世界はあっという間に生気を取り戻していった。今日は暑くなりそうだ。
日の出。赤道近くではあっという間に日が昇る。

      キャンブラ渓谷でのチンパンジートレッキングは朝に 1 回、午後に 1 回実施されている。しかし人数制限があり、各回 8 人しか参加できない。しかも国立公園の入園料とは別に 50 ドル払わなければならない。今年に入ってからウガンダでは国立公園の入園料が見直され、軒並み値上がりしてしまった。それにしても確実に見られるとは限らないのに、トレッキングだけで 50 ドルは高いと思うのだが、、。我々は 7 時半に到着したが、まだ係官が来ていなかったために、ホテルでもらってきた朝食を食べながら待っていた。すると次から次へと車が到着し、参加希望者が集まってきた。これはまずい。僕らだけでも 6 人いるわけだからあぶれる可能性が高い。しかし今更バタバタしても始まらないので、運を天に任せることにして腹ごしらえに精出していた。すると係官のひとりが近づいてきて参加料を払えと言う。「行けるのか?」と聞くと、「君たちは昨日ムウェヤのオフィスで申し込んでいたので、参加できる。」と言う。確かに昨日の夕方、ボートサファリの後で申し込みに行ったのである。しかし「その時には参加できるかどうかまだわからないが、とにかく朝 7 時半までに行って待機していろ」と言われたのである。
      まあ、兎にも角にもめでたく参加できることになった。今日のガイドはジミーである。ガイドになる前はチンパンジーの調査に関わっていたと言うだけあり、非常に知識が豊富で、何を質問してもきちんと解答してくれた。しかしあいにくこの日はそのジミーをもってしてもチンパンジーを見つけることができず、 3 時間も渓谷内を歩き回ったにも関わらず、とうとう我々は彼らの姿を目にすることできなかった。チンパンジーの寝床や糞、移動中にできた足跡などは見つけたので、きっと近くにはいたのであろうが、誠に残念 !少し心を渓谷内に残しつつ、クイーン・エリザベスを後にした。

Mongoose(ロッジ敷地内にて群で移動していた。):先日、帰国後 NHK の番組でこのマングースの生態を紹介していた。実際にクイーンエリザベス国立公園で撮影をした番組である。このマングースの若い雄は親離れをすると、他の雄に弟子入りし、生きていく上で必要な技術、つまり餌 (昆虫類) の取り方や他の群のマングースと戦う方法などを学ぶのだそうだ。

Lake Nyamunuka
Kyanbura Gorge

トレッキング開始前、ジミーの説明を聞く。


Hippopotamus

Red-tailed Monkey


チンパンジーの寝床、雄は高いところに、雌は低いところに作るという。

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2009 年 5 月 長期専門家 柏崎 佳人 記