筆者は時間切れで終了直前に学校を後にした。カンパラへ向かう車の中、何の気はなしに入れた CD からユーミンの "A Happy New Year" という歌が、まだ 7 月だというのに妙な現実感を伴って流れてきた。車窓の景色が沈み、歌声だけが頭の中に響く。曲の途中で突然、雨が降り出した。すると今度はフロント・グラスを叩く雨音がユーミンの歌に取って代わり現実となる。周りの景色も色を取り戻してきた。しかしその向こう側でユーミンの「今年も沢山いいことがあなたにあるように、いつもいつも」という声が聞こえる。隊員のみんなもそういう思いを秘め、ここで活動を続けているのだ。ウガンダのちぎれた雲をひろい集めて胸に抱き、日本へ帰る頃にはもうそれも現実ではなくなっているのだろうか。