ルアンプラバン写真館 その2ルアンプラバンの地図を見る
Wat Xieng Thong
Wat Xieng Thong はルアンプラバンで最も壮麗で有名な寺院であり、メコン川とカン川によって形作られた半島のような地区の北端に位置する。1560 年、Setthathirat の命により建設が始まり、1975 年まで王室の保護の元に置かれていた。本殿は古典的なルアンプラバン寺院建築を代表する造りとなっている。それは例えば地面にひきずるほど低く葺かれた屋根に現れており、また後部外壁に描かれている「生命の木」と呼ばれるモザイク画も印象的である。
内部の柱や壁には金色に刷り出された精密なデザイン画で装飾されており、伝説的な王、
Chanthaphanit の英雄的な物語などが描写されている。
    タイやラオスの寺には金ピカで強い色彩の施されたものが多く、日本人の感覚からすると理解しがたいものが多いが、そんな中でこの寺院は異色であった。まず何より地味な色彩の中にも品と色合いの良さが感じられ、壁画やモザイク画も繊細に造られている。
  
"tree of life" mosaic
特に本殿の美しさは格別であり、訪れる者を彼らの世界に引き込んでくれるような貫禄を備えている。
    この敷地内の東門近くに、王室葬儀用台車の格納庫があるが(写真左)、そのスタイルはラオスの他の寺院でも目にすることができるものであり、本殿と比べると見劣りするのは誰に目にも明らかだろう。
Wat Wisunarat
Chao Wisunarat の統治時代であった 1513 年に創設されたこの Wat Wisunalat は、ルアンプラバンで実際に機能している寺院の中で最も古いものである。最初に建設された建物は 1887 年に Black Flag Haw 団によって放火され焼失したが、その後 1896 年から 1898 年にかけて再建された。オリジナルの建物は木造であったが、再建にあったては煉瓦と漆喰が活用され、窓は当時南インドやクメールで流行していた欄干のある造りとなっており、ラオ建築では非常に珍しいものである。
   我々がこの寺院を訪れたのは既に夕方の6時近くになっていたため、寺院内では小坊主たちが熱心にお経を上げている最中であった。そのため中を見学することはできなかったが、窓から覗いて見た小坊主達の姿は愛らしくもあり、たくましくもあった。入り口の扉の前には脱ぎ捨てられた履き物が散らかっており(左写真)、「何だしつけは日本の寺ほど厳しくないんだ」と思う反面、寺院内とは違うホッとするような緩い空気がそのあたりには漂っていた。
Wat Aham
Wat Ahem は上記 Wat Wisunalat のすぐ隣に建つ寺院であり、境内にそびえる2本のバンヤンジュ(ベンガル菩提樹)がこの小さな寺に威厳を与え、寺を訪れる者の時を止めている。この寺院は Sangkharat (ラオ仏教の最高の指導者) がビエンチャンの Pha That Luang に移るまでの間、ルアンプラバンでの最初の居住地としたところである。
ルアンプラバンにはフランス風の建物が多く残っており、特にSakkarin 通りやそれに続く Sisavangvong 通り沿いにはその独特の雰囲気が残り訪れる者を楽しませてくれる。まあ、そのほとんどが観光客相手の土産物屋やレストランなのであるが、観光地にありがちなしつこい客引きなどはなく、落ち着いた昔の姿を十分に感じることはできる。しかしこの通り沿いのレストランだけは、そのほとんどが洋食を売りにしているような小洒落た場所であるため、おいしくかつ安い食事を楽しむためには、メコン川沿いまでブラブラ降りて行く方が賢いだろう。(20056月 プロジェクト長期専門家 柏崎 佳人 記)
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