生物製剤部(Biologics Production Division)
口蹄疫部と細菌性、ウイルス性ワクチン製造部に分かれる。最近、ブルセラ・ワクチンおよび抗原製造部を新設した。また北部に支所を持ち、更に2カ所の新設を進めている。
口蹄疫部は診断とワクチン製造の2課で構成されており、職員の多くは40才を超えている。施設はL字型平屋建てで老朽化が著しく、豪雨の時には所々で雨漏りがする。ウイルス飛散防止のための空調施設はない。診断課に持ち込まれる材料は年間50〜100検体で、ELISAにより型通りの診断(タイピング)が行われている。しかしELISAの精度を高める上で必要なウイルス分離は資機材の不足から行われていない。ワクチン製造課にはFAOが供与した浮遊培養によるワクチン製造用機材、IAEAが供与したボトルローラーが設置されているが、FAOが供与した浮遊培養装置については機械的な問題を多く抱えていること、またIAEAが供与した機材は頻繁に発生する停電によって使用することができないため、放置されたままになっている。そのため、静置培養によってワクチン製造用ウイルス液が調整されている。抗原量の測定はもちえろんのこと、ウイルス液の細胞片除去も行うことなくワクチンが製造されている。動物を用いた検定が行われていないため、効果、副作用については不明である。年間約10万ドースを生産している。