マリではドルの両替にさんざん悩まされた。ユーロが外貨として最も強く安定しており、それ以外はどこでも敬遠される。ドルなどはレートが相当悪く、しかも銀行でさえ替えてくれないところが多い。モプティでも両替にさんざん苦労させられた。大晦日だということもあり、銀行は閉まっているところが多かった。キャッシング・コーナーでカードが使えるというので行ってみたら、日本の VISA カードは受け付けてくれない。こういうときに限ってイギリスの銀行が発行したカードを持って来ていないときている。さんざんあちこち苦労して聞き回ったあげくに、ようやく一件両替商を見つけてドルを両替してもらった。もちろんレートは良くないが仕方がない。最初にバマコに着いたとき、空港の両替所で「ここはレートがいいからもっと交換しておいた方がいいよ」と言われたが、「そんなわけないだろう、このひどいレートで」と言い返したのを思い出した。確かにあのときのレートがマリ旅行中で一番良かったのだ。
モプティは商業の中心地だけあり、町は活気にあふれていた。特に港の周辺が面白い。ゴミが多くて引いてしまうところはあるが、通り沿いには小さなヴェンダーが建ち並び、多くの人でにぎわっている。川を挟んだ向かい側にも人が暮らしている様子をうかがえる。ここでもガキどもが「写真を撮れ」とうるさいくらいに寄ってくるので、かわいい子だけを選んでカメラのメモリーに納めた。