マリを歩く ーー> ドゴン編、その 2

12 月 28 日 (日) (ドゴン地方の地図を見る)
      翌朝は朝 6 時に集合ということになっていたが、実際に集まったのは 6 時半であり、それから朝食を食べ、出発は 7 時過ぎになった。昨日同様、荷物は牛車で運んでくれるため楽だ。歩いてヤバタルーまで行きひと休み。ここにもベーシックなキャンプメントがある。ここから断崖を登り始めた。クリフ・トップからの眺めは絶景だ。3 人組のひとりがオーストラリアの友人に携帯で電話をかけ、この景色とそこに佇む自分の興奮した気持ちを伝えようとしていたが、何かちぐはぐなやりとりをしていた。

村にある宿泊施設、キャンプメント (エンデ)


ドゴン地方ではこの断崖が西南から東北方向に 70 キロ続く。(エンデ近郊)


泥のブロックを運ぶ。(エンデ)

男達の集会所 (ヤバタルー)

崖の上から西南方向を望む。(ヤバタルー近郊)

崖の上から東北方向を望む。(ヤバタルー近郊)

      崖の上に広がる高原をしばらく歩き、インデルーという村にたどり着いた。丘の上に所狭しと泥の家が建ち並ぶ、こぢんまりとして感じの良い村である。ここは精霊信仰が強いらしく、そこここにその独特な様式の崇拝所を持つ家々が目についた。村内を見学後、さらに歩みを進めてベグニマートへ向かう。奇妙な形の岩山に囲まれ、風光明媚なロケーションだ。ここで昼食を食べる。宿泊施設はないようだが、レストランとは呼べないまでも食事を出すところが 2-3 件ある。僕らのグループはクスクスにフルーツというメニューであったが、隣の家で休んでいたグループはスパゲッティーを食べていた。アルデンテではないだろう。少女が牛乳を売りに来て、ガイドのオスマンがそれを買っていた。買った牛乳はそのまま飲むのではなく、一度火を通していた。それで自分も安心し少し飲ませてもらったのだが、これがなかなかうまかった。

崖の上にある村、インデルー

穀物倉が並ぶ村の中 (インデルー)


家の上に穀物を干す。(インデルー)

笑顔のかわいい男の子 (インデルー)


妹の髪を結う。(ジギボンボ) 頭に食物、腰に赤ん坊 (インデルー)

牛乳を売る少女 (ベグニマート)


アニミズム、精霊信仰の村 (インデルー)

緑のパッチはタマネギ畑だ。(ベグニマート近郊)


ベグニマート近郊


奇岩に囲まれた村、ベグニマート

      昼食後、休憩を挟んでダンス・タイムとなった。マボのアレンジによるダンス・ショーだ。昨晩は村での普通の踊りであったが、今日は仮面とコスチュームを着けたマスク・ダンスである。高台にある村内の広場で見学者は我々のグループだけ (ガイドも入れて 9 名)。他にも観光客のグループがいくつかいたが、彼らは姿を見せず。やっぱり我々のガイドであるマボが金を払っているのだろうから、他のグループのガイドは遠慮して客を連れて来ないのだろうか。観客よりも演者の方がはるかに多いこのシチュエーションがあまりにももったいなく思え、どこか落ち着かない気分の中、躍動的なドラムのリズムと色彩的で変化に富んだ踊りを見つめていた。

村から周囲を望む (ベグニマート)


仮面の踊り (ベグニマート)

ドゴンの民族衣装 (ベグニマート) 仮面の踊り (ベグニマート)

仮面の踊り (ベグニマート)


仮面の踊り (ベグニマート)


穀物倉の窓には彫刻が彫られている。(ベグニマート)

      3 時過ぎに村を後にし、ここからは荷物を背負って車の待つ場所まで 30 分ほど歩く。そこから一路バンディアガラに戻った。4 時半になった。ホテルのカフェで 3 人組と一緒に白ワインを飲んだが、これがなかなかうまい。さすがフランスの旧植民地は違う。彼女たち 3 人と自分は皆、その日のうちにモプティへ移動したかったのであるが、マボがいくつかのホテルに電話をかけてくれたもののどこもいっぱいで空室がないという。仕方なく女性 3 人組はバンディアガラにもう一泊することになった。かくいう自分はといえば、「ひとりならば何とかなるから一緒にモプティへ行こう」とマボが言うので、彼女たちには悪いが一足先に次へ進むことにした。
      乗り合いのバン (ウガンダのマタツ) でまずセバレへ。昨日降り立ったモプティ空港に一番近い町である。そこからは乗り合いタクシーでモプティに向かった。すでに暗くなっていたため、市内でもタクシーを拾い、8 時前にホテルに到着。マボの顔を見たマネジャーは、すぐにひと部屋用意してくれた。彼はこのあたりではかなりの顔らしい。しかしどう見ても 20 代後半くらいにしか見えないのだが、、、。ホテルのレストランでマボと食事をし、色々と話をした。ついでに明日向かうジェニのホテルも予約してもらった。マリに着いてからまだ 2 日だというのに、もう一週間くらい旅行して歩いているような気分だ。

狩猟もする家族の子供達 (ベグニマート)


火薬だけを詰めて試し打ちをしてくれた。(ベグニマート)

道ばたで遊んでいた女の子達 (ベグニマート)


この近くから車に乗り、バンディアガラへ戻った。(ベグニマート近郊)
マリを歩く」
ドゴン | ニジェール・デルタ | ティンブクトゥ | Image Lab.

2009 年 2 月 長期専門家 柏崎 佳人 記
"マリ"のスライドショーをダウンロードする。(Name: Mali.mov)